朝鮮王朝・仁祖( 1595~1649 ) 在位1623~1649(26) の時代の物語である
この頃は奴婢、平民、両班と言われる貴族、王族と身分制度がはっきり分かれていた時代で
奴婢は家畜と同じように扱われていた
その時代、逃げた奴婢を捕まえる仕事がチュノ(推奴)と呼ばれていた
<あらすじ>
裕福な両班【ヤンバン】(貴族階級)の家に生まれたテギル(チャン・ヒョク)は使用人で奴婢【ぬひ】のオンニョン(イ・ダヘ)と密かに愛をはぐくんでいた。しかし、奴婢の身分に我慢できなくなったオンニョンの兄、クンノムが火を放ち、オンニョンを連れ逃亡する。そして10年が経つ中、テギルはクンノムとオンニョンを捜し回るうちに奴婢を追う推奴師【チュノ】になっていた。
一方、かつて朝鮮最強の武将と言われたテハ(オ・ジホ)は友人チョルンの裏切りにより奴婢に。そして、ある日、丙子の乱の際に清に人質として捕えられ苦労を共にした昭顕世子【ソヒョンセジャ】(次期国王)からの手紙が届く。それを見たテハは昭顕世子の息子・石堅【ソッキョン】を朝廷の陰謀から守るために逃亡奴婢となることを決意する!逃げるテハは推奴師テギルに追われることに。そしてテハは同じく逃亡中のテギルの初恋の相手・ヘウォン(オンニョン)と出会い、行動を共にすることになって――11月(2010年)よりMnetで放映スタートの番組情報から転記
映像も、演出も、ストーリーもとてもいいのだけれど
とにかく一言で言うと「光明が見えないドン詰まりのドラマである」のが残念なドラマ
でも、このような枯れたドラマは決して嫌いじゃない
見終わった今でも残像が残っていて感動に浸っています
オジホさんはこのドラマで私は初めて時代劇を見たのだけれど
現代劇でのあの頼りない感じが消えて
とても時代劇が似合っている俳優さんだなと思った
これはこのドラマを見た一つの収穫であると思う
しかも奴隷時代の汚い格好が良く似合っていて
両斑服を着ているよりも粗野な感じのほうがずっと良いと思う
イダヘさんも時代劇は初めてかな
彼女も時代劇とてもイイですね
上品な感じが低い声と合っていて高貴な雰囲気がありますね
脇役人で特に目立ったのは
チュノ師の師匠
この方と
ソンテハの元友人で悪役を演じていた
この方ですね
二人とも上手い!!
その時代の奴婢のこと奴婢に希望を与えて決起させる人物が現れたり
両斑から無実の罪で奴婢に落ちたソン・テハと
偶然知り合って親しくなっていく
元奴婢で今では両斑に成りすましているオニョン(キムへウォンと名乗っている)
と10年間彼女を探しながら
推奴師チュノという仕事をしているテギル等の物語なので
とにかく明るい話ではない
それでか映像がとても暗いのがくら~い話であることを象徴しているかのようでもあり
この暗いトーンがなかなか味わいのある映像となっているように思う
この時代に奴婢が解放されたとか奴婢制度がなくなったという歴史は
全くないので最後までこの話は救いようのない悲劇だろうなということが
想像できてしまうのでハッピーエンドは望めないということが分かっているだけに
見ていてだんだん辛くなってくるのは仕方ない
せっかくの題材だしすばらしい話なのだから私の好みとしては
もっと明るい要素を入れて欲しかった気がする。
元狩人だった奴婢が悪い奴を最後にバタバタと撃ちまくっていくころは
少し胸のつかえが取れたような気がするが
ソン・テハを陥れた元友人チョルンが彼の体の不自由な妻のもとでさめざめと泣くのはよく分からなかった
あれはどういう気持ちから泣いていたのか?結局あの悪いチョルンはテギル、テハが死んだ後も生き延びたわけで、そこは納得がいかない部分である
決闘場面も非常によくできていてそういう場面が好きな人は良いだろうが
私のように戦争場面、決闘場面は早送り・・・と言う人間には
それもあまり加点とはならないのが残念
面白かったけれど何か空しさが心に残るそんなドラマだったように思う